絶景とは

列車の旅も何回目かになるが、今回のルートは景色がとてもいいらしい。

ガイドブックには、“どこまで行っても広がる茶畑の緑と、連なる山々、美しい渓谷、開けた窓には木漏れ日が差し込み、なんともいえない情景が広がる。一説にはアジアでいちばん美しい車窓とのこと。”

こんなこと書いてあるもんだから期待が高まる。

宿の方に左側がいいよ、と教えてもらい朝6:30発の列車に乗ることにした。

 

列車によって1等があったり2.3等でも予約ができたりとチケットの種類が色々ある。私たちが乗るものは1等はなくて2.3等車の予約か、当日買うか。6時間を超す長距離なので、当日券の2等を買った。

 

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のんびりホーム。

しかし、段々とごった返す駅。これ、2等座れるのかな。。座席指定のない2.3等は戦闘モードで皆ピリピリし始める。

私はじわじわとおばちゃんが幅寄せしできたので前列からはみ出てしまった。乗車口の線がないホームはみんな一列にならび、どこに停まるかルーレットに参加する。

列車が停まったら椅子取りゲームの開始。仕事の時は子ども達とよく遊んだものだが、これは残酷なゲームだったんだと実感する。

押し合いへし合いできないものは座れず、座席を確保した人達からの可哀想にの視線を向けられながら席を探して彷徨う。3等に移動したが空いておらず一番奥の3等席を見つけ腰を下ろす。

2等のチケットだけどここで十分だ!と窓を開け風を感じていたところ、強面のおじさんに『チケッーツ!』とチケットを見せるよう言わせる。堂々と2等のチケットをみせたところ、『ノーリザベーション👉』と締め出しを食らう。

ガーンそういうことなのね、予約席って特別に車両があるんだ!予約したって座席指定なかったら意味ないよね、それにチケット代が高いし。と言っていた答えがわかった。

あーん金払いますからここにいさせてください〜!!!

なんてことは許されずまた3等車両に戻りどうしたのあの人たちの視線に晒され歩く。

幸いまだ少しだけ席が空いており右側だが座ることにした。

ヌワラエリアという紅茶畑で有名な観光地があるのでそこでも降りる人多いだろう。

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前の車両では身を乗り出して写真撮影会がずっと行われている。楽しそう〜絶対予約車両の方がいいわ。みんなよく知ってるなー。そこまで調べられなかったな。

2時間後、ヌワラエリアに到着。さあ空くかな〜と思ったら大間違い。乗り込んでくる人、人、人。これはもう、左側をさがすどころか、トイレに行ったらもうきっと席はない。まだ4時間あるのに大丈夫かな。

 

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左を覗き見すると確かに絶景!これ優雅に眺める予定だったのにな〜。

 

でもこちら側も綺麗でした。

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静岡じゃないよ
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綺麗、綺麗なんだけど、山をこれだけ切り開いて紅茶畑にして工場も作って。この姿は支配された歴史でもある。

オランダ、イギリスに植民地にされてきた国。そんな立場だったスリランカが独立後、第二次世界大戦で敗戦し、支配されそうだった日本を助けてくれたという話はまた今度。

 

思っていたのとは違う感情が生まれた道中。それより腰に爆弾抱えたおじさんが、隣で苦しそうにしていたり、

 

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こちらの方がある意味絶景である。

♪負けないで、ほらそこにゴールは近づいてる

 

 

6:30に出発した列車は12:30に無事キャンディーという街についた。

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はぁー疲れた。

これは誰か旅人がどこかに情報載せた方がいいよ、と義務感が生まれていたが、ホームですれ違った日本人の手にはしっかり“reserve”の紙が握りしめられていた。

 

 

 

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